平成29年5月29日(旧5月4日) 友引

 

神社祭事記

お田植え

昔、田植えは主に女性の仕事で、田植えをする女性は早乙女(さおとめ)と呼ばれていました。男性が早苗(さなえ)を運んで田んぼに目印をつけたあと、早乙女たちが苗籠(なえかご)を腰につけて田植えをします。ちなみに、早乙女や早苗、五月、五月雨など田植えに関わる言葉の頭についている「さ」とは、穀物の守護霊を意味します。日本を代表する花である桜は、田の神さまの宿る座(くら、場所)ということになり、春に盛大に行われる花見の行事も今年の農作業に開始にあたり、山から下られた田の神さまが宿られる桜の下で神さまに豊作を祈願し、おもてなしする行事として今に伝えられてきました。

農業の機械化が進み、手作業での田植えも少なくなり、早乙女たちの姿もあまり見られなくなりましたが、豊作を祈る心にはかわりません。

 

写真提供 立鉾鹿島神社
写真提供 立鉾鹿島神社

 

大 祓(おおはらえ)

 知らず知らずに犯した罪(つみ)や過ち、心身の穢(けが)れを祓い清める神事を「大祓(おおはらえ)」といいます。毎年6月と12月の晦日(みそか)の二回行われます。

 6月の大祓を夏越祓(なごしのはらえ)または水無月祓(みなづきのはらえ)ともいいます。夏越祓では、茅(ち)の輪(わ)くぐりが広く行われています。これは、疫病を免れる神話に基づくものです。

 12月の大祓は年越祓(としこしのはらえ)または師走祓(しわすのはらえ)といい、その年の下半期の罪・穢れを祓い清め、清浄な心身で正月を迎えるために行います。

 大祓では、「人形(ひとがた)」(紙を人の形に切り抜いたもの)を用いて、身体を撫で息を吹きかけ、そうすることにより自分の罪・穢れを移して、海や川に流し、わが身の代わりに清めてもらいます。お祓いとは、神道の精神である清浄な心身を回復し、神さまの御心に近づく大切な行事なのです。

 

写真提供・立鉾鹿島神社「茅の輪くぐり」
写真提供・立鉾鹿島神社「茅の輪くぐり」

 

端午(たんご)の節句

男児のまつり

 端午の節句は、雛祭りが女の子の節句なのに対し、五月五日は鯉のぼりや兜を飾って男の子の成長と健康をお祝いする行事です。

 このとき供えたり飾ったりする、菖蒲(しょうぶ)やヨモギやチマキは邪気を祓うといわれ、菖蒲を家の軒に差したり、風呂に入れたりして魔除けとしました。

 また菖蒲は「尚武」に通じるため、鯉のぼりや武者人形を飾るようになりました。

 「端午」は月初めの午の日を指し、五月に限ってはいませんでしたが、次第に五月五日を端午の節供と呼ぶようになりました。

 五月は、春から夏への季節の変わり目にあたり、疲れが出たり病気になりやすい頃です。また、田植えなど一番多忙な時期に当たるため、これにそなえて十分な鋭気を養っておく必要がありました。端午の節句には、そんな時期を乗り切る知恵が盛り込まれているのです。