端午(たんご)の節句
男児のまつり
端午の節句は、雛祭りが女の子の節句なのに対し、五月五日は鯉のぼりや兜を飾って男の子の成長と健康をお祝いする行事です。
このとき供えたり飾ったりする、菖蒲(しょうぶ)やヨモギやチマキは邪気を祓うといわれ、菖蒲を家の軒に差したり、風呂に入れたりして魔除けとしました。
また菖蒲は「尚武」に通じるため、鯉のぼりや武者人形を飾るようになりました。
「端午」は月初めの午の日を指し、五月に限ってはいませんでしたが、次第に五月五日を端午の節供と呼ぶようになりました。
五月は、春から夏への季節の変わり目にあたり、疲れが出たり病気になりやすい頃です。また、田植えなど一番多忙な時期に当たるため、これにそなえて十分な鋭気を養っておく必要がありました。端午の節句には、そんな時期を乗り切る知恵が盛り込まれているのです。