祭事記

伝統や風習の起源やしきたりなどの基礎知識を紹介しています。

節分

節分

節分とは本来、季節が変わる節目の意味で、立春・立夏・立秋・立冬の前日をいいましたが、現在では冬から春に移る立春の前日だけを指すようになりました。

立春を迎えるための節分行事は、宮中で大晦日の晩に災難の元である悪鬼を祓うために行なわれた「追儺(ついな)」の行事が起源といわれています。また旧暦では、立春をもって年が改まるという考えから、豆を撒いて鬼を追い払い、春を迎える現在の節分行事が行なわれるようになりました。

節分の日には、家の入り口に、ヒイラギの枝にイワシの頭を刺したものを差しておく風習があります。それは鬼がヒイラギの葉のとげに刺さって痛がり、イワシの悪臭にびっくりして逃げていくと考えられたのです。またニンニクやネギなどを吊り下げておく地方もあるようです。いずれにしても、邪気が家に入らないように願って行われるものなのです。