第9章 四季の行事
年中行事って、もとはお祭り
十、かまくら
雪国秋田の代表的な行事にかまくらがあります。この行事はもともと、一月十五日の歳の神(さいのかみ)の祭りに行う左義長(さぎちょう)を指していました。そのとき、物忌み(ものいみ)をするために雪室(ゆきむろ)をつくり、それをかまくらと呼びお籠(こも)りしました。やがて、雪室のみをかまくらと呼ぶようになったのです。
小正月が近づくと子供たちは高さ幅ともに二メートルほどの雪室を造り、そこの一番奥の正面に神棚を据え水神さまをまつり、甘酒やお餅をお供えし、灯明をともします。
かまくらの由来については色々ありますが。竈(かま)の形から出た説、神坐・神倉のカミクラが訛(なま)った説が有力です。