神社ものしり事典

御神徳や御祈祷の紹介、神道の歴史や神話などをご紹介します。

第3章 神社のお祭り

十一、天長祭(てんちょうさい)

 天長祭とは、天皇陛下のご誕生を祝い、聖寿の長久を祈るおまつりです。天長とは、天地とともに聖寿の限りなきことを言祝(ことほ)ぐという意味です。
 戦前、天皇誕生日は天長節といわれました。奈良時代光仁天皇の宝亀六年(西暦七七五年)に始めて行われた行事です。宮中では、天長節祭が行われ、陛下御親ら宮内官僚を率いられ、宮中三殿(賢所(かしこどころ)・皇霊殿(こうれいでん)・神殿(しんでん))を御親拝になられます。新年・紀元節・明治節とあわせて、四大節といわれていました。なお、天長節に対して、皇后陛下のお誕生日を地久節(ちきゅうせつ)といいます。
 現在の天皇誕生日は、十二月二十三日です。また、昭和天皇のお誕生日の四月二十九日は「みどりの日」の祝日とされてきましたが、平成十九年より「昭和の日」と名称が改められました。