神社ものしり事典

御神徳や御祈祷の紹介、神道の歴史や神話などをご紹介します。

第3章 神社のお祭り

八、祈年祭(きねんさい)

 祈年祭は、「としごいのまつり」といい、毎年二月十七日に行われるお祭りです。神社の恒例のお祭りの中で、重要なお祭りの一つです。
 祈年祭の「年」は稲の稔りの意味で、古来年の初めにあたって、穀物の豊穣を祈るとともに、国の安泰を祈る祭りでした。収穫の秋に豊かに稔った新穀を神前に供え、神さまの恵みに感謝する新嘗祭(にいなめさい)と対をなすお祭りです。
 日本の国は、稲作を中心とする農業をもとに栄え、神社のお祭りもこの稲作を中心とする五穀豊穣が祈願されてきましたが、さらに諸産業の繁栄を祈る祭りとして今日に至っています。宮中や伊勢の神宮をはじめ、全国の神社で行われています。