神社ものしり事典

御神徳や御祈祷の紹介、神道の歴史や神話などをご紹介します。

第1章 神さまのお話

十二、熊野(くまの)さま

 熊野神社は、十二所(じゅうにしょ)神社・若一王子(にゃくいちおうじ)神社などとも称されます。総本社は和歌山県の熊野三山で、熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)(本宮)・熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)(新宮)・熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)の三社を指します。
 ご祭神は本宮が家都御子大神(けつみこのおおかみ、素戔嗚尊(すさのおのみこと)、新宮が熊野速玉男大神(くまのはやたまおのおおかみ、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)の御子)、熊野那智大社が熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ、伊邪那美命(いざなみのみこと)です。
 皇室をはじめ多くの信仰を集め、「蟻(あり)の熊野詣(くまのもう)で」といわれるほど、昔からたくさんの参拝者があります。また、熊野三山は修験道(しゅげんどう)の修行者(山伏)の道場としてよく知られています。