神社ものしり事典

御神徳や御祈祷の紹介、神道の歴史や神話などをご紹介します。

第1章 神さまのお話

五、七福神

 七福神は、福徳をもたらす神々として広く庶民に親しまれています。初めはいろいろな神を福神としてきましたが、次第に恵比寿(えびす)・大黒(だいこく)・弁財天(べんざいてん)・毘沙門天(びしゃもんてん)・布袋(ほてい)・福禄寿(ふくろくじゅ)・寿老人(じゅろうじん)に定着してきました。場合によっては、寿老人の代わりに吉祥天(きっしょうてん)をいれることもあります。福徳、中でも金運をもたらす神々として信仰が盛んになるのは室町時代のころからです。
 大国主神(おおくにぬしのかみ、大黒さま)・言代主神(ことしろぬしのかみ、恵比寿さま)は親子神で、古来より日本で福の神として信仰されてきた神々です。恵比寿さまは海運守護・商売繁盛の神、大黒さまは福徳の神といわれます。布袋さまは実在の人物で、中国の禅僧です。弁財天・毘沙門天は、インドの仏教の神々です。福禄寿・寿老人は中国の道教の神々で共に長寿を象徴します。