神社ものしり事典

御神徳や御祈祷の紹介、神道の歴史や神話などをご紹介します。

第2章 神社のお話

十七、神饌(しんせん)

神さまのお食事 神饌は新鮮なものを なんちゃって
 神饌とは、神さまにお供えするお食事、食べ物のことをさします。音読して「しんせん」といい、古くは「みけ」と言いました。お祭りを行う場合に大切なことは、神さまに新鮮な状態の神饌をお供えすることなのです。
 神饌には、調理しない生のままの生饌(せいせん)と、火を加えて調理した熟饌(じゅくせん)の二つがあります。かつてはどちらも行われていましたが、現在では生饌(せいせん)をお供えすることが多く、特別なお祭りを行う神社では熟饌(じゅくせん)をお供えすることもあります。
 神饌の種類は、まず一番大事なものが米で、次に酒、餅、海の魚、川の魚、野鳥、水鳥、海藻、野菜、果物、菓子と続き、最後に塩、水などですが、お祭りの大小によって品目や数が変わります。
 お祭りでは、神さまをお迎えしたら饗応(きょうおう)といって、おもてなしをします。昔の祝詞(のりと)をみても、海川山野のたくさんの珍しい食べ物を山のように盛り上げてお供えしたことがうかがえます。