神社ものしり事典

御神徳や御祈祷の紹介、神道の歴史や神話などをご紹介します。

第2章 神社のお話

五、しめ縄

 しめ縄は、七五三縄、注連縄とも書き、鳥居以外にも神社の様々なところに張ってあります。これは清浄(神聖)な場所の境界を示すものです。神社はその境内自体が清浄なところですが、中でも特に清浄を保つべきところにしめ縄を張るのです。しめ縄は普通の縄のようにみえますが、縄をなうときに「左綯(な)い」といって通常の逆になっています。そこに紙垂(しで)という紙をつけます。紙垂は、昔は麻や木綿などが多かったのですが、今では紙を用いたものが大半です。
 しめ縄の歴史は古く、古事記の中の「天岩戸開き」に出てきますが、聖と俗を画(かく)す境界線と考えたら良いと思います。家の神棚にも、地鎮祭など神社以外の場所でお祭りを行なう時にもしめ縄が張られます。